埼玉県の図像板碑(115) さいたま市(4) |
さいたま市立浦和博物館 勢至菩薩図像板碑
(双碑)
館内奥に一列に展示される数基の板碑がある。勢至菩薩図像板碑はこの右端に2基が支持具で固定され立てられる。
【右塔】
総高105.6センチ、上幅28、下幅30、厚さ3.3~4センチ。頭部山形に整形し二条の刻みを持つ。界線は巻かず直接に像を彫る。身部上方に瓔珞が垂下する大きく天蓋を線刻し、その両側に日月を浅く彫り沈める。11.5センチの頭光をおって正面を向いて合掌する勢至菩薩は像高29.5センチの大きさで、蓮座の上に立つ。
像の両脇に「月待供養帰命月天子本地大勢至/為度衆生故普照四天下」、像の下に「文明十七年(1485)乙/巳/十一月廿一日」の年紀と、その間に逆修 明信禅尼 道圓禅門 正善禅門等の交名を刻む。