【閑話休題】文化財保存修理所(奈良博)見学 |
まず、講堂で装潢室(そうこうしつ)の作業について斎木涼子学芸部研究員、彫刻室の仏像の修理についての解説を岩田茂樹学芸部長補佐で行われた。修理は種類を問わず基本的には調査をしっかりやり、可逆性のある保存修理(現状維持修理)に努めるということであった。
そのあと、修理所に移動して、地下の修理所3室を廊下から解説を受けながら見学をした。彫刻室では目下須弥壇の修理が行われている東大寺法華堂から移された、金剛力士像や四天王像・吉祥天像が眼をひいた。
また、かつて福島県の浜通の磨崖仏を採訪した折りに訪れた、いわき市・白水阿弥陀堂の阿弥陀座像が修理されており、今回の大震災によるものとの話だった。
そのほか櫻井市外山区(とび)の丈六の阿弥陀坐像は、かつてあった寺は今は無く今は地区持ちとのこと、ひどく傷んでいると詳しく話と写真で解説を伺った。下の右の写真がその阿弥陀像。下段左は装こう室、右は漆工室。
最後の漆工室の作業については人間国宝の北村昭斎氏自らが解説された。
所要時間70分ということだったが、予定より遅れて2時30分近くになって終了して、アンケートを書いて終了した。講堂は既に3時からの人が詰めかけていた。
<写真は撮影禁止で頂いたパンフレットから引用した>