埼玉県の図像板碑(48) 比企郡吉見町ー8 |
東松山と鴻巣を結ぶバス道に面して立つ関根家の、母屋斜めに掘られた井戸の枠に向けて直接地上に立てて置かれる。
現高71センチ、上幅44、下幅45.1、厚さ3~4.5センチで、阿弥陀像の頭光と頭部だけを残す残欠板碑である。頭部山形の下に二条の刻みを作り、幅37センチの枠線を陰刻する。その下に真っ直ぐな軸に短い幡のような飾りを並べた天蓋を彫り、両端と中央の三箇所から瓔珞が垂れ下がる。その下に直径25.5センチの大きな頭光と12センチの二重頭光を彫り表し、内側は線刻、外側は幅のある凹刻で光明を彫りだし、その中央に正面向きの阿弥陀如来の顔部と肩先の極く一部が残る。