福島県の来迎石仏・板碑(49) |
★岩瀬中学校来迎石仏 岩瀬村柱田字南谷地前42 岩瀬村立中学校
バス通りから南へ数百m入った丘陵地のかかりに東面して中学校があり、校舎内庭に弘長三年在銘の金剛界大日種子自然石板碑と並んで、来迎石仏が西面してたっている。地上高112cm、下巾92cm、厚さ15cmの礫質の安山岩と思われる板石製で、右辺はほぽ真直に削られ左辺はゆるやかにカーブし頂部で尖った山形を呈する。輪郭は石の形にしたがい左縁の上部が丸く力ーブするが、この内側を約2cmの深さに彫り窪める。三尊像は三尊が鼎立する通形の様式をとるが、観音菩薩が膝を大きく曲げて背中を丸くした姿勢をとる点が目立つ。阿弥陀如来の像高56cm、観音菩薩の像高42cm、勢至菩薩は上半身が風化剥落して不明確だが48cmくらいある。三尊共風化が進み石質が黒味を帯びていることもあって像の細部は判り難い。
この石仏は柱田の愛宕神社の鳥居脇から移したものである。