東京都(二十三区)の図像板碑(29) |
◆東京国立博物館所蔵 図像板碑群4
④弥陀三尊図像板碑(三石残欠)
現高60.2センチ、上幅32.3、厚さ2.8~2.9センチの大きさで、身部上部の枠線部から脇侍菩薩の下部までの破片で、中尊頭光部二石と像容部分の三石が残る。長方形の枠線の中に彫られた飛雲に乗る阿弥陀三尊図像板碑である。
中尊の光明は傘の骨状に丸く平底状に作られ、脇侍像は二重の頭光をおう。中尊は衣紋の襞を残し中を平底に彫りさらえる。脇侍像は線刻で彫られ、観音像は上半身が、勢至像は肩から上の部分が残る。全体に丁寧な造りであることが伺われ、前書は14世紀のものとする。
昭和2年10月に個人から東博へ寄贈されたものという。