埼玉県の図像板碑(186) 越谷市(3) |
『越谷市金石資料集』68ページに掲出のもので、高さ66センチ、幅53、厚さ14センチとする。
裏面に「永禄己未二月(永禄二年に当たる=1559)/下間久里村/松崎信左衛門」と刻むとする。
同書の板碑造立年代別・地域別・種別一覧表には下間久里所在のものとして3基を挙げるが、本塔は「越谷市板碑造立一覧表」に収録されず、解説で番号85から外れた86を付して、線図が最後に掲載され「永禄二年勢至菩薩陰刻像塔」として表記される。板碑の下部だけの残欠の裏面に江戸期に勢至菩薩像を刻んだものかとも思われるが、それにしては分厚いし確証はない。
『板碑』では下間久里不動堂の天文廿□」の弥陀三尊種子板碑のみが収録されていて、松崎家塔については何の記載も無い。