世界遺産『平城宮跡」の一部を土とセメントで固める工事を開始:国交省 |
工事は国交省が9月24日に発表し、翌9月25日から来年3月末までの予定で工事を実施。奈良時代に役人が儀式や饗宴を行った平城宮跡中央区朝堂院広場(第一次朝堂院跡)に盛り土をして、現在は草に覆われている表面を、土とセメントで舗装するというもの。事業費は約2億5000万円。同省は「整備後は、訪れる人が歩きやすくなる」と説明している。
広範囲をセメントで固めて高熱化したとき、地中の木簡などに影響しないのか、京奈和自動車道のトンネルを平城宮跡地下を通す案が出た時も大問題になり、回避された事がまたぶり返された感じがする。草原のままで何故いけないのか?。国家予算逼迫の折に緊急に取り組まなければならない問題なのか?、地元に対する説明も十分行われたのかといった色々の疑問がある。
9月3日、反対運度を始めた奈良市の作家・寮美千子さんら9人が同分室で「みんなの心の原風景でもある自然豊かな平城宮跡を壊さないで」「地下の遺構への影響がないとは言い切れない」と抗議。賛同する122人の名簿を伊勢達男副所長に手渡し、「奈良市を象徴する場所なので、整備には市民の意見を交えて熟考してほしい」と求めた。
発起人は「高速道路から世界遺産平城京を守る会」の小井事務局長で、大石正・前奈良佐保短大学長や宇宙物理学者の佐治晴夫・鈴鹿短大学長や、中村哲治参院銀、奈良が舞台のドラマ「鹿男あをによし」に出演した俳優の篠井英介さんら122名が名を連ねた。篠井さんは「素晴らしい風景と文化が引き継がれますように」とメッセージを寄せた。寮さんは「同じ思いの人はたくさんいる」と語り、署名運動を展開するとした。
伊勢副所長は「工事は、地下の遺構に影響はないと文化庁が判断している。意見として承り、本省に相談したい」と話した。
平城宮跡朝堂院跡の公園化に伴う埋め立て・歩道に対する疑問の声は、現地観光客の間でも多く聞かれる。
三連休の最終日9日、工事概況の説明板をぶら下げたフェンスの所で、平城宮跡を訪れた数人の人に聞いてみたが舗装賛成者は誰一人としていなかった。ミドリのままでなぜ行けないのか、却って一帯の温暖化が進むのではないかという反応が多かった。
「平城宮跡を守る会」が結成され、ホームページには多くの賛同者の声が載せられている。是非訪れてみて欲しい。
世界遺産 平城宮跡〈埋立て・舗装工事〉の即時中止を! 平城宮跡を守る会
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