【道草】神奈川県の図像板碑(1) |
★横浜市都筑区荏田東町4280・矢羽根不動堂 不動板碑
横浜市営地下鉄「センター北」駅と『センター南』駅のほぼ中間を東西に走る県道十三号線(バスが走るが1時間に2本程度)を約1.2kmほど行った矢崎橋バス停の先インテリア会社の所を左に曲がると、奥まった所にかなり急な石段が見える。この石段を上がった所に東面して不動堂が建ち、不動像が祀られている。
不動明王像の祭壇の右前方に小さな板碑が角材に穴を開けたものに差し込んで祀られている。
総高35.2センチ、上幅14.2、下幅15、厚さ2センチのごく小型のもので、下端には枘の痕跡が残る。少し丸みを持った頭部山形の下に二条の刻みが薄く残り、この下に岩座?の上に立ち右手に剣を持った像高14.8センチの童顔の不動像を割合太い刻線で刻む。体全体を火炎光背に身をまとう像だけで刻字のあとなどは見当たらない。
江田源三広元が荏田城から射た矢の羽根が落ちた所と伝え、矢羽根の地名由来となったと、先の区史では記している(255ページ)。